10/18の日記

18:58
カヅナギ:指輪の話
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気付くの遅すぎてかなり遅くなってしまったけど、誕生日を迎えたカヅナギ好きな貴女へ。

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何でか分からないけど、今でもソレは自分を守ってくれている気がする。


『指輪の話』


ナギは、ある指輪を持っている。

「プレゼントが指輪とか、なんかマジで気持ち悪いし。」

「早速というか、受け取った直後に投げ捨てようとしないでくれないかな?それ身に付けてると、オートプロテス+シェルそれにインビジもかかるという高性能な指輪なんだからね?」

カヅサから押し付けられるように渡された指輪。いったいいつ測定したのか定かではないが、ナギの左手の薬指のサイズにぴったりに作ったらしい。…ちょっとドン引きしたいぐらいのカヅサの気持ち悪さとかは、とりあえず横に置いといて。身に付けるとインビジがかかるというのが魅力的だったので、ナギはとりあえずその指輪を投げ捨てるのは止めた。

「それ、左手の薬指につけてくれないの?ナギ君の薬指のサイズぴったりなのに。」

「誰がつけるか。いつもと同じじゃないと、指先の感覚が狂うからな。だから指輪は指につけられない。…ていうか、受け取っただけありがたいと思って欲しいんだけど?」

ノーウィングタグをぶら下げたチェーンに、貰った指輪も一緒にぶら下げて。身に付けたんだから問題ないでしょ?とナギが笑うと、まぁ文句はとりあえずないよとカヅサは苦笑した。

「本当は、ナギ君と一緒に任務について行きたいぐらいなんだけどね。それが叶わないから、僕の代わりにその指輪がナギ君を守ってくれるから。試作品だけど、きっとナギ君をあらゆる危険から守ってくれるから。」

ここで僕はずっと待ってるから、必ず帰ってきてね。

そう言って寂しげに笑うカヅサに、馬鹿じゃないかとナギは笑った。

「特に何も変わった事のない、いつも通りの任務さ。心配する事なんて、なんもないさ。」

ナギは、指輪を持っている。

それは試作品だったからなのかあるいは持ち主に降りかかる災厄の身代わりなったのか理由は定かじゃないが、任務終了時に粉々に砕けてしまった。

「…おや。それって、この前の試作品の残骸だよね。ナギ君てば、わざわざ袋にいれてソレを大切に持っていてくれてるの?」

砕けた指輪は持っていてももう何も効果はないのは理解しているが、ナギはソレを捨てずに肌身離さず大事に持っている。


【終】



☆コメント☆
[カサネ] 10-19 09:56 削除
ナナさんのお話はいつも暖かくて優しくてとても大好きです。
しかもカヅナギ!カヅナギありがとうっ。゚(゚´ω`゚)゚。
砕けてもそれでも大事に持ってるナギたんの気持ちとか、自分の手では守ってあげられないからって言うカヅサンとか
あぁ、カサネの好きなカヅナギがここにっ!
本当に感動です!ありがとうございます!

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