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□tip of a finger is cold
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嘘より意図的な笑み
殺されるような気がした
キッチンにある刃物達に
目を向けてしまうような
凍りついた空気に漂う色




殺気に塗れて
また追い詰める
どんなに責め立てても
オマエは動じなかった
喚き散らして家を出た
腕の跡に気付いたのは
奴が無言の帰宅をした
数日後のことだった




甘い蜜を貪ったオマエ
天国へのアナウンスを
見事聞いてしまったわけさ
あまりに高い恍惚感
トリップの海に溺れ
冷たくなっちまった




朝が恐いか?
相変わらず
オマエはあのベッドで
頭を抱えて
死んだふりをしてるような気がして
遺品の注射器を手に持って
今日も俺はまた思い出しながら









ポケットにしまったカプセルを
飲み干す時刻を待ち焦がれてる

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