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□That is ALL
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嘘を付くなんて簡単なことだろ
自身の感情をカモフラージュしている
今朝オマエが俺に対して放った言葉に
俺は戸惑っている
死の兆しが全く見えない
生きていく理由なんて
何処にもあるはずがないのに




誰の間違いで俺は存在してしまったのか
憎むことにさえ疲れきっている
あらりとあらゆる空虚
奴らの傲慢さときたら
だが俺はそこにいない
そこに
俺はもういない
足跡は消える
あっさりと
着実に




手術台の上で俺は世界が死ぬのを見た
どんな説明の仕方をすればいいのだろう
堕胎児の受け皿
そこが俺の故郷
もう一度見せてくれないか
最後まで俺を迎えるモノが
闇だという事実を





神はオマエの為に俺を作ったと言う
そんなこと今更どうだっていいんだ
冷たすぎる夜の感触に
自身が所詮ダミーでしか無いことに
無情ながら気付かされる




曖昧なまま世界は始まり
曖昧なまま世界は終わる
奴らが口にする
一般的な感覚で
そう
そうさ
俺のこめかみに当てられている銃口
14の冬その存在に俺は気付いてしまった
絶望感に犇めく無能な狂気
形さえ持たない
あげく偽物の温もり
そんなモノに満足したふりをし躍らされ
俺はずっと後指をさされながら生きてきた
その理由など微塵も知らずにね




時計の針が
向かい合った俺に
頂点を指したことを知らせる
アイデンティティ溢れる
それを履き違えたトリップに
身を預けて
俺は今夜も自己満足な言葉で
からっぽな世界の頭と人生を
貪り始める

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