□原作沿い夢 double style(ハンター試験〜天空闘技場編)
□ヒソカvsカストロ戦
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うう…ヒソカさんってなんであんなに戦い方が粘っこいというか…ねちっこいというか………。
僕、気持ち悪くなってきました………;
ヒソカ対カストロ戦が始まりの合図を告げた。
開始早々カストロさんがヒソカさんに向かって突撃。
えっと…右の手刀をヒソカさんが避けたはずなのに、避けた後に…ヒットした?
むー?目の錯覚でしょうか?手が二重に見えたような…?
「なんだ今の!?錯覚か!?」
隣に居たキルアがそう言ってた。
「やっぱりキルアも二重に見えましたか?」
「ゼロもそう見えた!?」
「あれがカストロさんが言っていた能力なんでしょうかね?うーん…?」
………?
でもなんかおかしいんですよね…。
ひっかかるっていうか…。
考えているうちにヒソカさんがカストロさんの猛攻を食らい、倒れこむ。
カストロさんが最後の攻撃を繰り出したとき、カストロさんの体が重なって見えた。
…あ、なんとなくわかりました。
『分身(ダブル)…だな』
と、僕が答えを紡ぎだす前に、頭の中でジャズの声…。
ああ、やっぱりそうですか。
キミの能力はあれを真似てるって言ってましたよね?たしか。
『まあな。…つっても色々能力盛ってるし厳密に言えばオレのはダブルとちょっと違うが…。あいつのあれは間違いなく"分身(ダブル)"の能力だ。
まぁ扱いが下手なトコをみると…開発途上か…もともとのオーラの性質が具現化に向いてねぇんだろな』
うへぇ。よくこの短時間でそこまで見切れますねジャズ…。
『だってオレは具現化だもん』
「だもん」って…ジャズ、そういうキャラでしたっけ?
『ああいう"ヒトの形をした具現化物"の扱いが複雑なのはよくわかってるつもりだぜ。オレが使ってるのもそれだしな』
『それなら僕もわかりますよ。操作系は放出系と隣り合っていますけど、それでも飛ばしたオーラの操作って難しいですから……。
具現化系の場合は操作系とは特質系をはさんでその隣ですもんね』
具現化系の能力者は本来、オーラを体から離したり操作したりするのは苦手なはずだ。
ジャズもそう…。
って思ってたら、ジャズはしれっと
『オレは天才だから。』
とかイラッ☆とすること言ってきた。
はいはい、そーですかー。
僕は所詮凡人ですよー。
『ダブルの神髄ってのは分身と本体とのコンビネーション戦闘だと思うが、見たトコあいつはまだそこまで行ってねぇ。…あの年齢でだ。
ってことは能力開発自体が遅くて修行が足りずに技術が追いついてねぇか、単に能力が"分身(ダブル)"に向いてないからって事になる』
『そっかー…なるほど…』
『つっても、能力の生かし方なんて一つじゃねーし、他にも隠し玉があるかもしんねー。
そもそも具現化系の能力としては"分身(ダブル)"はかなりポピュラーではあるが、"分身(ダブル)"を能力に選んだ上でその威力を十全に発揮できる奴ってのはそう居ねぇんだ。
極めようってなるととたんに難度高くなるからな、この手の能力は。未完成の状態でもはや当たり前なんだよ』
『んー、じゃあ能力そのものの完成度よりも、戦い方が重要って事?』
『あいつだって勝算も無しに挑んだわけじゃねーだろ。どう戦うのか、あと相手の奴がどう対処すんのか、ケーススタディのつもりでお前もよく見とけよ?』
『むぅ……。わかりました』
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