□原作沿い夢 double style(ヨークシン・シティ編)
□絆
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オレは…、オレの名はジャズ。
ゼロの後に生まれた、ゼロのもう一つの人格。
「…双子ではなく二重人格者というわけか…」
「…そうだ」
ジャズは天井を向いたままぽつぽつと話し始めた。
ジャズがどんな気持ちで、それを話しているのか知らずに…
オレ達はジャズの話を聞いていた。
「オレとゼロは二重人格で、同じ体を使っているにもかかわらず使える能力が違う。
オレは具現化系。ゼロは放出系」
「そうか…、だから今まで話さなかったのだな…」
クラピカの言葉にジャズはこくりと頷く。
「どういうこと?クラピカ?」
よくわからなくなって、オレはクラピカにそう聞いた。
「ゴン。…そうだな、たとえば他人に自分の能力が知られる、ということを考えればいい」
「そっか、自分から弱点になり得ることを話す奴はいない!」
「あ…、そうか…」
クラピカに言われてキルアが先に気づく。それを聞いてオレもなんとなくわかって、ポンと手を叩いた。
「うむ…。双子ではなく二重人格だということがバレれば必然的にその力にも気づく。
…それがどれほどの脅威を示しているのかも」
「確か放出系と具現化系って対極の位置にあったよね」
「普通に考えりゃ両方極めるのは不可能なんだよな」
「そうだ」
ジャズは答えて、ベッドの上に人間を1人具現化した。
ジャズそっくりな……ジャズの分身。
「これがオレの能力、"闇食い(リバイアサン)"…」
『リバイアサン』と呼ばれたもう1人のジャズは、ベッドに横になっているジャズのうえにまたがるように座り込んだ。
「…"分身(ダブル)"とは違うの?」
天空闘技場でみたカストロさんの能力に似てるけどどこか違うのかな?
ジャズは少し考えていたようだけど、待っていると話してくれた。
「…いろんな能力を付加しているから…厳密にはダブルじゃない。ダブルに見せかけて使ってるのはたしかだが…。その方が色々と便利だし。
コイツはどんなものでも際限なく食う。鉱物だろうが植物だろうが人工物だろうが…何でも。……もちろん人間も」
「だから『何でも始末する』ってわけか…」
ジャズの話を聞いてレオリオが『リバイアサン』を見ながら頷いてた。
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