Clap!


□Make it up!(パチ、パチ)
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「こっちおいで」



「?」





私はタニさんに呼ばれるまま、側に寄った。

ソファに座っていたタニさんに引き寄せられて、


「わ、わっ」



ぽす、とタニさんの腕の中におさまる。
後ろから抱きしめられている形になって、私はタニさんの顔を見るために仰いだ。


「タニさん、どうしたの?」

「別に、こうしたかっただけ」

きゅ、と回す腕の力が強くなって。


ふわりと、タニさんの香水が香る。
抱きしめられたあとはその香りが私に移る。

それが、私にとっては小さな幸せの一つだったり。



「やっぱ落ち着くわ、」

「私は落ち着かないよ」


反論した私に、タニさんは眉をひそめて。




「何で?」





怪訝そうに尋ねるタニさんは、私の予想するそのままで、ついつい笑みが漏れる。




「タニさんがかっこいいから、落ち着かないの」




タニさんは、面食らったみたいな顔をした。

そしてそれはすぐに微笑みに変わって、







柔らかく私の頬に口接けた。



「それはそれは…、」

「男冥利に尽きますなあ」


「ふふ、何、それ」



回された腕にそっと手を添えて。

タニさんの香りが、一層強くなった。




amer-穏 や か な-




(ちょっと、一応女なんだから否定してよ)
(あ、ごめんなさい)

(まあ、可愛いから許すけどー)


...
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