遥かの本棚2
□熱帯夜の真実
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『…』
『…』
『…』
九郎たちはとても大きな溜息をついていた
『好い加減…暑苦しいんだがな…』
『同感だね…姫君を独り占めしてるし』
『暑いのに元気ですね』
『…見ていて…暑いな…』
『…神子の望むまま…』
『相変わらず…暑いですね…』
『よくいられるわね…』
その声が聞こえているのかいないのか…
『将臣君、あのね…』
『ああ、わかってる』
分かってないだろう
二人の世界だ
周りはもう諦めモードなんだろう
二人に出掛けて来るように言った