遥かの本棚2
□夏の暑さと秋の空
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『あっつい…』
『もう長月になるっつーのに何だよこの暑さ』
『猛暑の域を越えてるよね』
将臣と望美は日の当たらない風通しのいい所でパタパタと手団扇をしていた
『そんなのに〜なーんで空だけは秋模様かな〜?』
『あー?そら〜?』
顔だけを上にのばし空を見上げている望美に将臣は習って見上げた
『…なーんも変わりねえような気がするんだけどな』
『全然違うよ。空があんなに高いじゃない』
手をのばし表現する望美は淋しげに伸ばした手を下ろした
『どうした?望美』