短編小説
□特別な日
4ページ/11ページ
このいつ聞いてもわかりやすい、どすの効いた声がした。
『カオルー!』
全員の声が揃った。カオルはみんなに微笑みかけ、
「みんな、しばらくだ…」
しばらくだったなと言いたかったが、その前にルナが抱き着いた。
「カオルー!会いたかったー!」
「ルナ!ちょ、ちょっと落ち着け!」
カオルは『宇宙飛行士期待の星』となり、日々宇宙を飛び回っていた。そしてこのルナとは正式な夫婦となった。だがカオルは仕事が忙しく、なかなかルナと会う暇がなかった。
「ルナ、1人占めしてるんじゃねーよ!」