長編小説
□第6章
1ページ/40ページ
「やぁ、カオル君」
バライの友人の『シセ』にカオルは軽く頭を下げた。
「まず、君の意思確認だ。君はパイロットになるんだな?」
「はい。そのためにそちらの学校に行きたいと考えています」
カオルの言葉にシセは笑顔を見せた。シセはカオルの訓練学校の時代のことも知っている。
「分かっているとは思うが、パイロットになるのはたやすい事じゃない。少なくても、今学校で習っていることは半分も役立たない」
「はい」
最初からわかっていた事だ。ソリティア学園を去らなくてはならない。だが、それを後ろめいてはパイロットには無理だ。