長編小説

□第12章
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「それに…やっぱり好きな人に会えるのって嬉しいじゃない」

ルナはそう言うと微笑んだ。その表情を見たチャコは、ルナも成長したんだなとしみじみ思った。その表情は可愛いではなく、綺麗と言った方が正解だろう。


「もしカオルが女作って帰って来たらどうすんや?」

「チャ〜コ〜?」

「俺の女やーとか言って、横に可愛い子連れて…」

「なんでそんな不安にさせるようなこと言うのよ!?」

怒るルナにチャコはくわばらくわばらと逃げる。


(カオルやなくたってルナに好意を抱いている奴はぎょうさんおるんや。いつかルナはどこかに嫁ぐやろう…。そうなったらウチは…)

ルナと追いかけっこをしながらチャコはそんなことを考えていた。
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