双子恋愛

□初めまして
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今日は暑い。

太陽が顔やら腕やら髪やらと、人体のありとあらゆる所をご自慢の光と熱で射す。


まあ、一部だけど大げさに言ってみた。





今日は抽選会。










「…なあなあ、桐青は?」



会場に入って、ホールはまだごった返してるからオレら武蔵野メンバーはロビーにいた。

色々な学校のヤツらを見て、どの学校のヤツらと当たって試合するんだろうなんて考えながら同時に、桐青を探す。



「桐青はきっと先に入っちゃってるよ。姿見えないし」


「まだホール、入れそうにないな」



人数が多いぜ高校球児たち。
オレも高校球児だけど。



まー焦ってもしゃあねえか。どっちにしたって桐青はいるんだ。
落ち着いて、中に入ってから探してもいい。

見当たんなかったら、直接聞きに行ってもオレは全然構わねーし。



「あーくそっ。長い、長すぎる。並んだ方が早いんじゃねえのかあ?」


「場所も取らなきゃ座れないしな。まあ座れないなんて事はないだろうけど」



大河先輩と加具山先輩が、ホール入り口を見て話す。


オレも、待つのは嫌いだから並んだ方がいいと思う。並んでも待つだろうけど。

つか誰だよ、混んでるから待とうって言った奴。



「さっきよりは空いてきたし、中はいるぞー」


「…せんぱーい」


「なんだ榛名?」


「トイレ行ってきていいすか。待ち疲れたんで」



つう訳で、逃げる。

先輩がはあ?とため息と混ぜて呆れた声を出す。


トイレ行きたいのは本当だし、待つの面倒だし。
行って戻ってくる時にはスムーズに入れるだろ。場所も取ってくれててさ。


いいすか?と聞くと、しょおがねえなと大河先輩からのオッケー。

ついでに保護者と言わんばかりに秋丸をつけられた。



「早く来いよ。秋丸、頼んだぞ」


「ちょ、何を頼むんですかっ。トイレに行くだけっすよっ」


「いいからっ、さっさと行くよ」





オレは幼稚園児か!








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