しょーと
□空から赤い男の子が降ってきた!3
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「ただいまー。グラビティ君大丈夫ー?」
髪がボサボサになっているグラビティ君がソファーから顔を出した。寝すぎたせいなのか若干ブサイクな顔になっている。ホントに一日中寝てたのか。大きく背伸びをして、目を擦るといつもの顔に戻った。すげぇ。
「はよ」
「おー…おかえり」
「お昼食べた?」
「食った」
買い物袋から晩御飯の材料を冷蔵庫に移す。今日のメニューは悩んだ末に炒飯にした。ご飯はあるし、簡単だし。別にめんどくさかったわけではない、決して。
「飯何?」
「炒飯」
「ふーん」
聞いてきたわりにあまり興味がないようで気の抜けた返事だ。ずっと寝てたみたいだし、お腹が減ってないのか。買い置きしてある板チョコのアルミをペリペリと剥きながらソファーの横に腰を下ろす。
「あ、そうだ。グラビティ君、君の着替えがないけどどうする?」
「んー?別に俺はどうもしないけど」
「え、パンツぐらいはどうかしようよ。と言うわけで今から買いに行こう」
「は?いや、いーって。気にすんなよ」
「私が気にします。ほら、行くよー」
一口サイズのチョコをグラビティ君の口に放り込んで遠慮する口を塞ぐ。モゴモゴ言いながら咀嚼する彼の背中をぐいぐいと押すと、彼は観念したのか小さな声で「サンキュ」と呟いた。
気にしなくていいの!
(このパンツ良くない?)
(…派手じゃね?つーかなんでパンツばっか買うんだよ)
+++
グラは派手じゃない柄パン派