創作
□HatRed
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「おかえりなさい、お兄ちゃん」
長い前髪ですっぽりと目が隠れた少女がにっこりと笑う。
「知ってる?肉って案外固いんだよ?簡単には切れないの」
床には赤黒い血が飛び散っていた。
その血は少女の顔や真っ白なセーラー服にも付着している。
ふふふっ、と少女が笑う。
「・・・何本もハサミ駄目にしちゃったなぁ・・・」
床には血の他、刃先の欠けたハサミやカッターナイフが散乱していた。
少女のものと思われる髪の毛も、数本散らばっている。
ーーーーぐじゅ!ぐちゃっ。
肉と血が擦れ合う音がした。
そんな光景を見ても、少女は平然としていた。
ーーーーーずちゃっ!!!
血で汚れたハサミを置く。
そして、少女は満足そうに伸びをして言った。
「でーきたっ」
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