ノマカプ小説
□マスカレード
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あなたと、ワルツを。
“マスカレード”
静かに流れるメロディー。
今日は、死武専創立前夜祭。
もうすでに、ダンスパーティーみたいなカンジになっちゃってるけどね。
辺りを見回せば、楽しそうに踊るクラスメイト達。
ちょっとだけ…
ほんのちょっとだけ、羨ましいなって思った。
目線を横に向ければ、豪快にお食事中のブラック☆スター。
夢中になっちゃって。
いつものことだし、仕方ないけど。
少しくらい、構ってほしいな、なんて思う。
これってワガママかしら?
いつもは一緒にいるだけで幸せだけど、今日はなぜか少し淋しいの…。
踊ってる皆が、羨ましい…かも。
その時だった。
あなたが、私の沈黙を破った。
「どしたの?椿」
「え?」
「いや、ずっとボーッとしてたから」
「あ、何でもないよ」
…本当は気付いてほしい。
けど、……言えない。
ワガママな気がするから。