ノマカプ小説
□IF,……?
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I…
IF…
IF,…
「ねえ、ソウル?」
「ん?なんだよ、マカ」
リズ達は既に帰っており、静まり返った薄暗い死武専の病室。
二人の声が沈黙を破った。
「そういえばさっき、椿ちゃんとブラック☆スター、急にいなくなっちゃったじゃない。どうしてか知らない?」
椿ちゃんのこと呼びにきてたし、と付け足す。
「べ、別に?知らねぇよ。ブラック☆スターが呼んでこいって言ったから呼んだだけだよ」
やべ、ウソばれるかもしんねぇ…。
出だし噛んじまった…
「……そっか。なら、いいんだけど」
マカは言そううが、ウソを見抜いたかのような声音がソウルの胸を疼かせた。
「ソウル…」
なぜか、何?の言葉が出せなかった。
少し苦しくて、唇も喉も肺も手も、何も動かせなかった。
「私って頼りない?」
確か、前にも同じことを聞かれた気がする。
死武専の前夜祭。
あの時は軽く流しちまったけど、もしかしたらマカ、ずっと悩んでたのか?
どうして、そんなことを?
「……ごめん、困らせるような質問しちゃって…。そりゃ頼りないよね、私。自分の武器すら守れないほど弱いし」
「んな事ねぇだろ!」
そんな気なかったのに、自分でも驚くくらい叫んじまった。
マカが目を丸くしてこっちを見ている。