ノマカプ小説
□IF,……?
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確かにお前も悩みくらいあるかもしんねぇけどさ。
オレだって、
辛いことくらい沢山あるよ。
だから。
「ひとりでそんなに抱え込んでんじゃねえよ…」
「なによ……」
マカが怒ってるのか、困ってるのか、辛いのか。
よくわからなかった。
「自分のこと棚に上げないでよ…。ソウルだって、抱え込むほうじゃん」
「ぇ……」
「ブラックルーム」
「いや、それは」
「最近だって、なんか様子、変だよ?」
「職人に……マカに、心配かけたくねぇんだよ」
「だったら、辛いこと、全部話して」
窓から、星明かりが差し込む。
数秒間だけ無言の時が流れ、時計の秒針だけがカチカチと鳴り響いた。
「ソウルが辛そうなの見てるほうが、心配になる」
再び、無言。
「ねぇ、話してよ…。教えて、辛いこと」
「多分、マカには分かんねぇと思うぜ」
「……なにそれ」
「武器の端くれ特有の悩みってヤツだ」
「意味わかんない」
「……オレ、一人じゃ戦えない武器だからさ。マカがやられちまったら、マカを守れないだろ?それがスゲェ悔しい。一人じゃ何もできない」
「……ソウル、そんなことで悩んでたの?」
マカが驚いたように言う。
「そんなことってなんだよ」
「だって……」
ソウル、気付かないの?