ノマカプ小説
□ヒミツデート
1ページ/5ページ
おそらく、二人以外は誰も知らないであろう、ヒミツ。
二人だけの、ヒミツ。
ヒミツだから、ソウルも椿ちゃんもブラック☆スターもリズちゃんもパティーも、もちろんパパだって、知らない。
いや、もしパパが知っちゃったら、きっとムチャクチャ暴走するんだろうけど。
「マカ!」
一秒の狂いもなく時間ピッタリにやってきた、彼。
「キッドくん」
まあ、簡潔に言うと、私達はこっそり付き合っています。
別に公言しちゃってもいいんだけど、絶ッッッ対にワザと過剰に驚くひねくれたヤツ(ソウル)やら、からかうヤツ(リズ)とか、地球が壊滅する勢いで暴走するバカ(名前すら言いたくない)とかが出てくるだろうから、とりあえずヒミツにしておくことになって。
今日は、穴場のカフェでこっそりデート。
「じゃ、行くか」
「うん♪」
すこし遠回りだけど、人通りの少ない路地を、なんとなく手を繋いだりして歩く。
ちょっと前までは、こんな関係になるなんて思ってもみなかった。
でも、こうして一緒に歩いてると、
……付き合ってるんだなぁ
なんて思ったり。