ノマカプ小説
□やさしいくちづけを
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「椿〜」
「……」
「つ〜ば〜き〜」
「……」
「椿!!」
「へ?あ、何?」
ブラック☆スターの何度目かの呼び掛けに、やっと椿が返事をする。
「何?じゃねーよ…。さっきから呼んでんのに、全然返事しねえからさ」
「え、本当?ごめんね」
「大丈夫なのか?熱とかあるんじゃねえ?」
椿の顔が赤らんでいることと、いつもと違う様子から、心配そうにブラック☆スターが聞く。
「ううん、大丈夫よ」
椿はやさしくほほえむと、夕飯にしよっか、と言って立ち上がった。
が、
「あ…れ……?」
椿の視界は一気に反転し、次の瞬間には、その場に倒れてしまった。
「椿?!」
反射的に額に手をあてる。
すごく、熱い。
「やっぱり無理してたんじゃねーかよ……」
ちいさく、つぶやいた。
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