ノマカプ小説
□やさしいくちづけを
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ふわり、と空気が揺れ、
やさしく、
唇が重なった。
「っえ……///」
「…ほら、アレだ」
ブラック☆スターは照れ隠しで椿から顔を背けながらいう。
「よくドラマとかであるじゃん。なんか、風邪ひいた奴に、おまじないだとか言って」
(それって大抵、親子もののじゃ……)
でも、あえて突っ込みはしない。
というか、その気力もないのだけれど。
「ほら、しばらく寝とけよ?さっさと治してさ、全快祝いに遊びに行こうぜ!」
「……うん、ありがとう」
少しずつ、意識が遠退いていく。
頬にブラック☆スターの手が触れた気がしたけど、
全身がほてって、
何もかもわからなくなって、
意識を手放した。
この熱は、明日までに下がるだろうか。
早く治して、ブラック☆スターにお礼しなきゃ、って思った。
おまじない、以外と効くみたいよ。
くるしいときには、
つらいときには、
やさしい、くちづけを。
ねくすと・あとがき