短編

□学園生活〜ルル様の華麗なる一日〜
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枢木スザクがアッシュフォード学園に転校してきてから、2日の時が経った…。





『学園生活〜ルル様の華麗なる一日〜』




朝…。


「おはよう」
「おはよ〜」
そんな穏やかな朝の光景が広がっていた。

今日も学園は平和である。

…あの御方が来るまでは。




「おはよう」
教室に入ってきた枢木スザクが笑顔で挨拶をする。
その笑顔は天使の笑顔として、この2日間の短期間ですっかりクラス中に広がっていた。
そんな笑顔にクラスメイトはほんわかとして、挨拶を返そうとした・・・、
が…

廊下から殺気すら感じる禍々しいオーラが漂ってきた。
その瞬間、クラスメイトたちは確信する。
奴だ…奴も一緒に来たのだ!と。

クラスメイトたちが確信した瞬間、スザクを庇うように出てきたのは…。

そう、ルルーシュ・ランペルージ様(何故か様付け)


「おはよう…」
そんなルルーシュがにっこり(毒々しく)笑って挨拶をする。
その裏には『お前ら何俺のスザクに馴れ馴れしく挨拶しようとしてるんだ?…。というかこの天使の笑顔を見ていいのは俺だけだぞ?わかってんのか?んん?』と言うものが含まれている。
しかも笑顔はいっそ人を呪い殺せそうな勢いがある。
いや、クラスの何人かが倒れてるので呪い殺せることが実証されているのかもしれない…。
気絶できなかったクラスメイトたちは、怯えながらも『おはよう…』と返すしかなかった。


「ルルーシュ?どうしたの?」
ルルーシュの後ろに庇われていたためまったく事態を把握できていないスザクが、ルルーシュの背中からぴょこんと顔を出す。
『あぁ、そんな仕草も可愛い//』とかクラスメイトたちは思ったが、言ったら最後。ルルーシュ様に何されるかわかならい。
ここは黙っていたほうが得策なのである。

「何でもないよ?」
問い掛けてきたスザクに、今までの恐ろしい笑顔を対スザク専用のとろけそうなほど甘い笑顔に一瞬で変えたルルーシュが、何でもないように答えた。
問題はありまくりなのだが、それをクラスメイトたちが突っ込むことは許されない。
だってルルーシュ様に何をされるかわから(以下略
クラスメイトたちは悔しげに顔を歪ませた。

「ふーん…?そうなんだ」
よくわかっていないが、とりあえず納得したスザクはルルーシュの背から抜け出し、自分の席へと向かった。
それにルルーシュも(背後霊のように)続く。
あれ、一種のストーカーだよ…とクラスの誰もが突っ込んだ。
でもそんなことをあのルルーシュ様が気にするはずもなく…。
今日もぴったりスザクの傍にくっ付いていた。
そして肝心のスザクもまったく気づいていない。
どれだけ天然なのだろう…。
クラスメイトたちは心配で心配で(エンドレス)仕方なかった。

そして席に着いたスザクは、鞄を下ろし教科書の準備を始めた。
えらい子だね…とクラスメイトたちはまるでどこかのおかんの様にホロリと涙を流す。
それに比べて…
ルルーシュは鞄を適当に置いて、適当に座っている。
しかもスザクの隣の席をキープしている。(転校初日に脅して奪い取った)
クラスメイトたちは悔しくて悔しくて、ハンカチを噛んで悔しがった。
(でもやっぱり文句は言えない)


今日も今日とてクラスメイトたちの生殺しの日々は続く。






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