短編
□猫と宝探し
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猫さん猫さん!
隠れてないで
遊びましょう!
『猫と宝探し』
「何かね、この頃クラブハウスで猫の鳴き声、しない?」
すべてはこと一言から始まった。
今日は生徒会の仕事だったのだが、予想以上に早く終わり、メンバーは暇を持て余していた。
そこにシャーリーのこと一言である。
面白いこと大好きvな生徒会長ことミレイがこの話に食い付かないわけがない。
もちろんというか何と言うか、それこそ食い付く勢いでシャーリーに迫った。
「そうなの?で、で!詳しく話を聞かせて!!」
眼前まで迫ってきたミレイに多少引きながらも、シャーリーは何とか答えた。
「えっと…、この前たまたまクラブハウスに来た時に聞いたんです。猫の鳴き声」
その当時の記憶を探りながら話すシャーリーの話に、ミレイは『うんうん』と興味深げに頷いた。
だが、不意にその話に割り込んだものがいた。
「猫の鳴き声、だったらアーサーじゃないのか?」
その話に割り込んできたのは、リヴァルだった。
ちなみに、リヴァルの言ったアーサーというのは、『猫事件』以降生徒会で飼われている猫である。
確かに、猫の鳴き声というだけならアーサーであると考えるのが妥当だろう。
でも、シャーリーは『違う』と言って首を振った。
「だって、アーサーとは微妙に鳴き声が違ってたのよ。何となく、アーサーより高めの鳴き声だったもん」
シャーリーは自分の聞いた鳴き声とアーサーの鳴き声を記憶を頼りに比較しながら、やっぱり違うと答えた。
「どこかの猫が紛れ込んだんじゃねーの?」
そんなシャーリーの答えに対し、リヴァルはさらに疑問をぶつける。
それに対しシャーリーは、『でも…』と言って言葉を詰まらせ、それ以上何も言わなかった。
「ま、何にしても!楽しそうじゃない?アーサー以外の猫が潜伏してるなんてvv」
言葉を詰まらせたシャーリーに変わり、ミレイが嬉しそうに答えた。
その言葉に大げさに反応したものが一人いた。
それは…