短編
□小指一つ分の
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小指、一つ分だけ
触れさせてください
君の温もりを
感じさせてください
『小指一つ分の』
好きな人に触れたいと思うのは当然の欲求だと思う。
でも、きっと触れてしまえばもう止められない。
きっともっと触れたいと思ってしまう。
お前のすべてに。
でも、それじゃあ駄目なんだ。
お前は何も知らないのだから。
これはお前に知られてはならない。
これは隠さなければならない恋だから。
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