シュバルツ短編
□Fessel
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大事にされてる
それは一目で見てわかった
大切に、大切に
守るように抱く、包み込むような
親が子を守るような
そんな愛だと思った
『Fessel』
でも、本当は違った
それはすべてを束縛する愛
包み込んでいるようで、それはその檻に閉じ込めているということだったのだ
愛は、
優しさは、
『共犯者』という言葉は、
『守る』という言葉は、
どれもが、
束縛し、
逃れる気持ちを奪い、
包み隠す膜となる
それは決して、綺麗なだけの愛ではない
独占欲に塗れた、
束縛の愛