iroiro
□第二部
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『happy birthday!』
「「「ハッピー★バースデー!ルルーシュvv」」」
ルルーシュが生徒会室に入った途端、鳴り響いたのは派手なクラッカーの音。
そしてミレイとシャーリー、リヴァルの元気な声だった。
ルルーシュは突然のことに唖然とした。
一体何なんだ…。
それが正直な気持ちである。
「…ルルーシュ?もしかして自分の誕生日忘れてた?」
思考が完全に停止したルルーシュを助けたのは、ちょっと苦笑い気味のスザクだった。
誕生日?
ルルーシュは自分の誕生日の日付を思い出し、そして今日の日付と照らし合わせた。
「あぁ…」
しばらくして、ようやく合点がいった。
今日は12/5。
ルルーシュの誕生日だった。
それに納得がいき、改めて部屋の中を見てみると、豪華な色とりどりの飾り付けがなされており、しかもど真ん中にでかでかと『Happy Brithday! Lelouch!!』と書かれた幕が飾られていた。
これは…さすがに…と、ルルーシュは思った。
が、そう言ってどうにかする人たちではないことは、もう承知済み。
ルルーシュは諦めたように溜息をついた。
「何何〜??自分の誕生日だってのに溜息なんてついて!!幸せ、もといスザク君が逃げちゃうわよ??」
「え…?」
溜息をついたルルーシュに、ミレイが大げさに話しかけ、突然引き合いに出されたスザクは戸惑ったように声をあげた。
それにルルーシュは再び溜息をついた。
(まったく、この人は…)
そう思うのだが、結局は勝てないところ。
しかもスザクを引き合いに出されてしまえば、ルルーシュはもう文句など言えないのだ。
「わかりましたよ。もう何でも好き勝手にやってください」
そう言ってルルーシュは手を仰いだ。
もうどうにでもしてくれ、といった風に。
そんなルルーシュの反応に、ミレイ、シャーリー、リヴァルのお祭りトリオは喜んだ。
そして本日の主役であるルルーシュを置いてきぼりにしつつはしゃぎまくる。
(これは俺の誕生日だよな…?)
ルルーシュは思わず心の中で問い掛けた。