iroiro
□Christmas Lullaby
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サンタクロースを信じますか?
『Christmas Lullaby』
「お兄様、今日はサンタクロースさんがやってくる日ですね」
起きて一番、ナナリーが嬉しそうにルルーシュに話しかけてきた。
まだ幼い妹は、サンタクロースを信じている。
何故ならルルーシュがサンタクロースを純真に信じ続けるナナリーの姿が可愛くて可愛くて仕方なかったために、何が何でも『サンタクロースは居る』というように仕向けてきたからだ。
あるときにはプレゼントの金策に走り、
またあるときには『サンタさんなんていないよねー』とか言うナナリーのクラスメイトたちの話題を潰し、
そしてあるときにはサンタの服を着てナナリーの枕元にプレゼントを置きに行ったりした。
こうしたルルーシュの努力により、ナナリーの夢は今だ守られている。
それを隣で見ていたスザクは、ルルーシュのそうした努力を感じてそっと微笑んだ。
そして、
「サンタさん、来るといいね」
と、優しくナナリーに言ってあげた。
「はい!」
それにナナリーは嬉しそうに返事をする。
そんな和やかな時。
今日はクリスマスイブだった。