深緑の国

□Happy new year!
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「「あけましておめでとうございまーす!」」


事務所の扉を開けると、神乃木さんとなるほどくんがにっこり笑って出迎えてくれた。

「あけましておめでとう、真宵ちゃん、春美ちゃん」

「お嬢ちゃんたち、今年もよろしくな」

二人に促されて応接間に入ると、そこにはすっごく綺麗なお重がいっぱい並べられていた。

「わあ、美味しそう!神乃木さんがコレ全部作ったんですか?」

「まるほどうも手伝ってくれたが、な」

ニヤリと笑う神乃木さん…今年も変わらずもの凄くカッコイイ!

「あの、なるほどくん。ワタクシと真宵さまもおせちを作って参りましたのですが…」

春美ちゃんがなるほどくんに風呂敷包みを差し出すのを見て、私も後ろ手に持ってすっかり忘れていたお重を慌てて神乃木さんに渡した。

「へえ、ありがとう。お、金柑もあるんだね!春美ちゃんも真宵ちゃんもすごいなあ」

「重かっただろうに、ありがとうよ。一緒に並べようぜ。手伝ってくれるかい?」

「「「はーい!」」」

神乃木さんの指示に従って三人で並べていく。



「おめでとさーん!」

「おめでたいッスー!」

並べ終わったところに、元気に叫ぶヤッパリさんとイトノコさんに続いて、御剣検事と狩魔検事が静かに入ってきた。

「お招きありがとう、成歩堂、神乃木さん」

「これ、差し入れよ」

ヤッパリさんとイトノコさんから缶ビールを山のように渡されてヨタヨタしているなるほどくんに代わって、神乃木さんが狩魔検事から包みを受け取る。

「デザートワインとグレープジュースよ…その料理には、合わないかもしれないけれど…」

「クッ…食後に飲めばいいだろうさ。…真宵と春美に合わせてくれたんだな…ありがとうよ」

私に目配せして、神乃木さんが笑った。

「パーティーは全員で楽しむもの。狩魔は完璧をもって良しとするのだから、当たり前ね」

そう言いながらもちょっと得意そうに笑う狩魔検事に、はみちゃんと一緒にお礼を言う。

「さあ、真宵ちゃん、春美ちゃん、狩魔検事も。そろそろ始めるよ」

なるほどくんが笑って手招きする。

「ム!矢張、乾杯前にビールを飲むな!」

「へっへっ、お堅いこと言うなよー!」

既に出来上がっちゃってるヤッパリさんと、それを諌める御剣検事の掛け合いが面白い。

「じゃあ、乾杯といこうぜ」

神乃木さんの音頭で、缶ジュースをかかげる。

「乾杯!」

「あけましておめでとう!」

「今年もよろしくー!」


今年も楽しい一年になりますように!


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2009年度版正月小話は、真宵ちゃん視点で新年会、でしたvv

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