09/28の日記

23:46
コスモス(キドロ)
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コスモス【完璧な調和】


※高校生パロ


もうすぐ10月。
此処、グランドライン高校でそれは、合唱祭の時機の到来を意味する。

伝統的に行事に並々ならぬ力を入れているこの高校では、(実体は普通の公立高校にも関わらず)体育祭の時には体育学校、文化祭の時には演劇学校、そして合唱祭の時には音楽学校と化す。

特に最終学年のクラスが集まる4階は、尋常でない熱気がこもっていて。
それは問題児が多い5組も例外ではなかった。

「テナー、今の小節はミじゃなくてシだ。全員で間違ってんじゃねェよ。ソプラノ、高い声は張り上げれば良いってもんじゃないぞ。出ないならアルトに移れ。んでボニーはメロンパンを置け。もう一回」

赤い髪をかきあげてタクトを振るのは、軽音部の人気ボーカル、ユースタス・キッド。
その隣で眠たげにハーモニカを弄んでいるのは、生物部所属ながら大体の楽器はそつなくこなす器用な男――トラファルガー・ローである。
2人とも歌は旨いのだが、いかんせん入ったパートの音が強くなり過ぎて調和がとれない。

音楽に重要なのは「完璧な調和」だ、という持論を以て、2人は指揮者とピアニストになったのだった。

「なー、キッド。おれ疲れたー」

1時間の練習の後、とうとうルフィが音を上げた。

「私も、そろそろ帰りたいわ」

「悪いがおれも…ディナーの仕込みがあるんで」

ロビンやサンジが同調して、クラスは一気に『今日は終わり』モードになった。

どうやらこのクラスが「完璧に調和」するには、まだ時間がかかりそうである――。

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尻切れトンボ(´д`)
シリーズ化を目論見中な高校生パロです

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