公報チーム活動
□レーダー基地
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「くそっ肝臓をヤられた
肝臓を撃たれてるっ」
畜生
畜生
畜生
せっかく助かるかも、なんてカスみたいな希望掴めるところだったのに。
畜生
畜生
「しっかりしろ!」
ジャクソンの声に不安が渦を巻いていた。
ジャクソン
ジャクソン
「手当ての仕方を教えてくれ」
とアパムの声が聞こえた。
みんなが黙って、中隊長が「どうしてほしいか」と。
もうそんな事ごちゃごちゃ考えたくないのに撃たれた場所が分かっただけでさっきまで落ち着いていた精神粉々に砕かれたみたいに脳みそパニックで。
ただ、痛みを取ってほしかった。
口を開くとジャクソンが周りに付いた血を指で拭ってくれた。
「もう少しだけ…モルヒネを……」
ジャクソンが中隊長に「モルヒネを、」と付けてくれた。
少しして、腿にモルヒネが打たれた。
痙攣がひどくなってきて、息もしづらい。
目の前がぼーっとしてきた。
「アーウィン…」
ジャクソンの声が僅かに耳を通った。
死にたくない
死にたくないよ
ジャクソンと一緒にいたい。
ジャクソンと離れたくない。
「死にたくない
死にたくない
死にたくない」
大丈夫だ、と誰かの声がして、腿にちょっとした衝撃。
モルヒネだ。
もう大分痛みはない。
あるのは巨大な眠気と孤独感。
「うちに帰りたい
うちに帰りたい」
ジャクソンと共に。
ずっと一緒に。
「ママ」
ジャクソン
ジャクソン
「ママ」
ジャクソンが頬を撫でてくれた。
こんなに幸せな終わり方があっていいか?
「ママ」
左手を握られている。
きっとこれもジャクソン。
愛してる、よ。
「ダニエル…....」