Sugar Nightmare

□No1 夜の夢には甘い甘い罠がある
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「マスター。
椿の気配がしますよ。」
金髪の青年、薫がカウンターの奥にあるドアに向かって話しかける。

「え?薫ちゃん、それマジ?」

「マジです。
だけど、薫ちゃんって呼ばないでくださいって、何遍言ったら分かるんですかぁッ!!」
薫が冷たい空気を辺りに漂わせる。

ドアが凍る。

中から長身の青年が出てくる。
「ごめんごめん。だって、こっちの方が可愛いでしょ?」
頭を掻きながら、長身の青年、渦が薫の隣に立つ。

並ぶと薫の方が6cmぐらい低い。

「マスター、仕事してください仕事。最近サボってばっかりでしょうが。」
「だってぇ〜・・・。そんなに客も多くは」
「多いでしょ。だから、早く。椿が来ますよ。」
渦はにこにこ笑っていた。

「薫、」
「はい?」
「今日から夜の世界に戻らないといけないかもね。」
「そうですね。
椿が来る、イコール戻る、ですからね。」
「薫は体調万全ですかぁ?」
「Yes!」
「よしっ!!」

渦が笑う。薫もつられて笑う。

「服、着替えようよ。」
「そうですねぇ・・・。店、開けときますか?」
「うん。そのままで。」


数分後、椿が到着した。
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