Sugar Nightmare

□No1 夜の夢には甘い甘い罠がある
8ページ/8ページ




「ん・・・、」

「あ、起きました?」
薫が顔を覗き込んでいた。
「え?!俺、いつ寝たの?!」
俺の知らないベッドと部屋。いつの間に?
「昨日、椿が傷を負ってから城に入る前に、倒れちゃったんですよ。
気分はどうですか?」
「大丈夫。
それより、椿は?」
昨日、大怪我だった筈だ。
「あぁ、呼びましょうか?」
「え?大丈夫なの?」
「えぇ。昨日のうちに治療は済んでいます。今は元気ですよ。」

部屋のドアが勢い良く開いた。

「主ぃッ!!大丈夫っすかぁ?!」
俺はお前の方を心配したい。
そう思ったのは、内緒にしておこう。
「大丈夫。椿の方は?
昨日、酷かったよ?」
「大丈夫っす。ピンピンしてますよ。」
椿は笑って言った。・・・可愛い。

「薫、ありがとう。渦さんのところに戻っていいよ?」
「いいえ。大丈夫です。今戻っても、みんなが渦苛めの真っ最中ですから。」
綺麗に笑って返された。精霊はみんな上手に笑うんだなぁ。
「主、本当に大丈夫っすか?」
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ