小説
□・Close the World
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窓際に立って果てない灰色の雲を見ていると、ガラスに映った自分越しにドアが開いたのが見えて振り返る。
「お待たせしました。真田君」
手には紅茶を乗せた盆を持ち、部屋の主、柳生が微笑んだ。
「いや…気を遣わせてすまんな」
微笑ったまま紅茶をテーブルに置いた柳生がそのまま俺の後ろに立つ。
腰を、ほっそりとした腕に抱かれた。
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