小説

□・Standing with you
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「蓮二、すまん遅くなったか」

「いや、待ってはいない」

本当の事だ。想い人を待つ時間なんて待つ内に入らない。白い息を切らして駆け寄ってくる弦一郎に思わず顔が緩む。

「さ、行こうか弦一郎」

「うむ」

並んで参道を歩き出す。どんな人混みに邪魔されようとも、俺達は肩を並べて歩いていく。

「そういえば赤也の年賀状を見たか?中々真面目に書いていたぞ」

嬉しそうな声で話し掛けてきたかと思えば…よりによって俺の恋敵の話か。と、いうかだな。

「俺の所に来た赤也の年賀状には訳の解らん絵が描き殴ってあった上に……」


『副部長は渡さないっすから!』

と宣言されていたのだが。



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