小説
□・背中
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俺より確りした、大人の男の背中。俺は長い間この背中を見つめてきたんだ。ミュージカルやってる時、皆でプライベートで集まって遊んでる時も、皆の卒業公演の時も。変わらなく大きなパパの背中。勿論ホントにの親父の背中じゃないけど、俺にとっては特別。
「柳、もうちょい体重掛けてくれ。つうか力ねえなあお前」
つらつら考えながら適当にやってたらクレームきた。調子乗りすぎ…。
ムッときたから立たせていた膝を下ろして完全に背中に乗ってやる。
「ぐぇ…っ!ちょ、柳お前なあ…!」
「体重軽いから別に平気でしょー」
「ばかやろ…重てぇよ!どけー!」
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