小説

□・Brother・前編
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朝練が終われば退屈な授業が待っている。窓際の前から4番目の中々の位置。特にこんな良い天気の日は寝るにはもってこいだ。椅子に座ってHRが始まるのをぼんやり待つ。こんな時、決まって副部長の事を考えてる。小さい頃はずっと一緒にいたな、とか、あの頃もよく怒られたとか。いつも手を繋いでくれてたよなあとか。中学生になった今は流石に手を繋いだりしたいとかは思わねえけど、代わりに別の衝動が俺を襲う。

――やべえ・・・

『衝動』に襲われるといつも体が熱くなる。下世話な話だけどそれに伴って下半身も熱くなる、わけ、で・・・。

「おい、切原!?HRが始まるぞ!」

「すんません!!腹が痛いんです!!」

入れ違った教師に叫びながら俺はトイレに掛けこんだ。



――どうしてこんな風になったんだろう


――なんで、実の兄貴なんだろう


――いっそ他人だったら、もっと欲しがれたのに


――ごめん、兄貴


「っ・・・!好き、だ、よ・・・・!」
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