小説「湊の生涯」H2編

□第8話
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栄京学園に勝利をした千川野球部は、有川とバッテリーを球場に残して帰った。残った3人は、富士夫と共に、次の対戦相手の視察をする為だったが、バッテリーは試合中に寝ていた。



第8話『決勝戦と湊』



先に帰った千川野球部は、

『ZOOOOOOOOO』

ほとんどの部員が寝ていた。柳は、部屋で絵を書いていた。湊は作曲中、片山はその手伝い。藤原は、古賀と洗濯物を、服部は玄関の掃除をしていた。佐川はやたらと早起きをしていた。

佐「おはよーす。あれ?また作曲してんすか?」

湊「そうだよ、佐川」

相変わらず仲の良い3人。この後、比呂達3人が帰って来たが、比呂と野田はそのまま爆睡した。そして、

古「ご飯よー」

古賀が寝ている人を起こして、ご飯だと言った。その料理はカレーだった。

藤「冷奴もあるでー」

藤原も料理が得意なので、手伝っていた。ちなみに、富士夫は柳が作った料理が当たって、何か文句ばかり言っていた様な…



次の日、

『ええー!?』

今日のオーダーは変わりすぎていた。

野「決勝でこのオーダー!?」

木「博打だー」

オーダーは以下の通り。

1.佐川(遊)
2.柳(ニ)
3.比呂(投)
4.野田(捕)
5.藤原(右)
6.片山(三)
7.森谷(中)
8.島(左)
9.服部(一)

『プレイボール』

千川が先攻である。打撃もうまい佐川がトップ。しかし、決勝の相手の捕手、杉森にしてやられ、三者凡退に…

木「やっぱ駄目か?俺がいなきゃー」

ムッとする3人。守備については、しっかりStep Upしてきた片山と、一塁にコンバートされた服部にも注目。しかし、

比「……」

先に1点とられた千川。しかし、

服「おりゃー」

5回2死1塁、0点続きの均衡を破ったのは、服部のヒットからだった。ちなみに、服部は公式戦初ヒット。続いて、佐川、柳、比呂、野田、藤原、片山がヒットを打ち、森谷は死球で出塁したが、島が三振してしまい、4-1で、この回は終了した。でも、相手はこの後、1点も入らず。千川の勝利。

『優勝だー!』

一同は大喜びし、甲子園出場を決めた。

解「千川高校、甲子園初出場を決めましたー」

一方、その瞬間をTVで見ていた、千川校長・柳 道夫(柳の父)は、息子の笑顔を見て、クラッカーを鳴らしていた。



その晩、学校で解散した千川野球部、本日は国見家で祝賀会をする事に。メンバーは、比呂、湊、野田、柳、古賀、藤原、片山、服部、佐川、杉山の10人である。有川達3年生は、有川の家で、島と大竹は、島の弟の元へ、その他の1年生は井上の家に集まるらしい。
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