小説「湊の生涯」おお振り編

□第30話
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中学2年生になった孝介と湊に待つ生活とは?



第30話『泉家の双子A』



中学に入学してから1年が経過した。

浜「春大会、見に来れたら来てくれよ!」

孝「頼むぜ!」

湊「分かった。行けたら見に行くね」

でも、野球部は1回戦負けをしてしまい、湊は見に行けず。一方、吹奏楽部は…

部長「今年の吹奏楽コンクールの曲は、何にしようか?」

部員「課題曲はTかWがいい」

湊「自由曲は"目覚め"をやりたいです」

部員「いや、それなら"イサカ"の方だろ?」

それを決めるのに1時間かかった。

部長「えーと、課題曲はW、自由曲はイサカに決定する」

部員「イサカは、最初にイングリッシュ・ホーンのSoloがあるから頑張ってな」

湊「はい」

その日から、毎日イングリッシュ・ホーンの練習をしている湊であった。



孝「誰だ?朝から練習してるのは?…って、ええー!?」

寝起きの孝介の目が、パッチリしたのは、湊が早朝練習していたからだ。

孝「湊ー!」

湊「あ、孝介。おはよー」

孝「おはよ。何で早朝から吹いているんだ?」

湊「吹コンの曲に、Soloあるから。9割吹ける様にする為に、こうして朝練する事にしたの」

孝「へー」

湊「ついでに、そこのお茶、持って行ってよ。いつも忘れてるから」

孝「了解!」

孝介と湊は、2年になってから、クラスが分かれてしまったのだ。

孝「ん?美味しいな」

実は、蜂蜜配合・特製『湊茶』である。



7月。浜田にとって最後の大会がやってきた。

湊「応援、平日で行けないけど、頑張ってね」

浜「おう!」

湊「あ、孝介!はい、これ。浜田さんと一緒に飲んでね」

孝「分かった。勝ってくるよ」

大会中、湊は吹コンの練習に追われていた。あのSoloは、9割5分吹ける様になった(完成度)。

部長「合奏するよ!」

課題曲は、Hr、A.SX、T.SXとかが難しい曲だが、この学校のHrは、結構レベルが高い。イサカもHrが難しいのでHrの皆は、かなり練習していた。吹コンも近い。



夜、うちの野球部が負けてしまったのを孝介から聞いた。明日、引退式らしいので、湊は、その後3人で遊びに行こうと提案すると…

孝「いいねぇ、浜田さんに言っておくよ。湊の部活が終わったら行こう」

遊びに行く事が決定した。



次の日、3人は部活終了後、大宮に出掛けた。

浜「これ買おうぜ」

孝「いや、こっちだろ」

湊「両方買えばいいでしょ?」

浜「あ、そっかぁー」

夕方5時、帰路についた。が…シャッ…
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