小説「湊の生涯」おお振り編
□第34話
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練習試合で三星学園にも勝利し、合宿も終わりに近付いた。
第34話『新たな仲間』
百「さぁ!最後の夕食だよ」
湊「監督!外で焼肉とかしませんか?」
孝「おお!いいねぇ」
百「いいけど、道具は?」
湊「鉄板と炭は有りますから、やるなら火をおこしておきますよ」
百「じゃあそうしましょう。肉、仕入れてくるわね」
百枝と孝介と花井が買い物に、阿部は三橋の側にいたまま。で、湊達は…
沖「薪持ってきたぞ、ここに置いとくぞ」
巣「こっからどうするんだ?」
湊「火を点けて、炭を少しだけ入れて。その上に、片方は鉄板を、もう1つに網を置くよ」
水谷と田島が薪割りをしている。栄口と西広は野菜を切っている。
孝「ただいまー」
湊「孝介、お帰りー。さぁ、焼こう!阿部を呼んで来て!」
百「す、凄いわねぇ」
志賀と篠岡は、網で焼肉を担当している。
巣「俺、手伝うぞ、湊」
湊「どうも。ご飯をここに入れて。卵も入れて、野菜も入れて」
巣「おし!混ぜるぞ」
こちらは10分後に完成した。20人分くらいある。
湊「こっちは、特製オムソバメシ完成!」
巣「美味そうだ」
千「こっちも焼けたよー」
ちょうどその時に阿部と三橋が来た。これで14人の晩餐が始まった。
志「こらこら!肉ばかり取り過ぎだ!」
花「あ!おい田島!よく噛めよ!」
孝介、湊、栄口は御吸い物を飲みながら、オムソバメシを食べていた。巣山と水谷は、ひたすらオムソバメシを食べていた。そして、夕食終了。
百「さぁ、今日はもう遅いけど、帰るよ」
交通の足であるバスは、もうないので、タクシーを頼もうとしたが…
花「お金、足りません。監督」
沖「帰るって言っても、これじゃあ…」
そう皆が言ってる中、あの双子はというと、
孝「ここで秘密がばれてしまうけど、どうにかしてくれないか?湊」
湊「…仕方ないか。何ればれるしね」
双子は決心した。そして、
湊「僕が学校まで連れて行くよ」
阿「本当か?お金、なさそうだが」
百「私と志賀先生は車で帰るから11人を頼みたいんだけど、いいかしら?」
湊「じゃ、皆、荷物を持った上で、手を繋いでほしい」
巣「どうしてだ?」
湊「秘密だ。早くしてね」
5分後に荷物を担いで集まり、手を繋いだ。
孝「全員揃ったぞ、湊」
手を繋ぎ、一列になった。孝介は湊の服を持っている。
孝「皆、行くぞ!手を離すなよ!」
千「え?」
湊は何か言い始めた。