小説「湊の生涯」H2編
□第8話
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湊「お待たせー」
国見家と雨宮家の夫婦は、既に宴会モードに入っていたので、湊が料理を作った。本日は、湊の十八番料理の例のスープと麻婆飯とシャキシャキサラダだった。
比「てめーら、食べ過ぎだぞ」
野田と杉山が食べ過ぎたせいで、藤原と柳と古賀が殆ど食べれてない…
『ふー、食った食った』
食後、比呂と湊と片山と佐川以外の6人は帰宅。比呂は、寝ようとしたが、宴会がうるさく、ひかりの母の提案で、ひかりの部屋で寝る事にし、後の3人は、湊の部屋にいた。しばらくして、
ひ「あ、やっぱりここにいたな!」
ひかりから国見家に電話が掛かった。ひかりの母・さくらが出て、ひかりが比呂は?と聞いてきたので、正直に伝える雨宮さくら。
ひ「え?」
ひかりはそれを聞き、自分の部屋に行くと、比呂が寝ていた。
ひ「優勝、おめでとう」
と言い、着替えを持って、明和一へ戻った。宿舎の外で、英雄が待っていた。
英「遅かったな」
実は、英雄も比呂に祝いの電話を掛けたら、さくらに同じ事を言われていた。それを聞いて、ひかりが一時帰宅した事に少し不安があったのか、怒っていた。が、しかし…
英「おっかしいぞ〜幼なじみ〜」
英雄は監督のウイスキーを間違って飲んでしまっていたのだ。
英「イエイ!」
監督は英雄が心配だった。しかも、もしもの時の、辞表も書かないとと思っていたやさきに、
英「ジヒョーに厳しい、な〜んてね」
こんな事を言い、稲川監督は、
稲「……」
沈黙。で、
英「イエイ!」
英雄は壊れていた。
その頃、湊と片山と佐川こ3人は、話をしていた。
佐「甲子園なんて、夢だけだと思ってたけど、本当に行けるとは」
片「これも、比呂のお陰だな」
湊「比呂は確かに凄いけど、野田がいたからだよ」
片「全ては野田のお陰でもある」
と3人は話していると、あの話に、
佐「そういえば、呪文仲間が俺達8人以外に2人いると言ってましたね?誰っすか?」
湊「……」
片「1人だけ教えるよ。2人のうち、1人は雨宮ひかりさんだよ」
佐「まじっすか?」
湊「本当だよ。光属性が使える数少ない人物だ」
佐「確かに、光は湊さんと古賀さんしか使えませんね」
湊「但し、ひかりは地上界では、緊急時以外、呪文はファーストエイドしか使えない」
佐「え?」
片「元々6人だったんだよ。俺と湊と正の3人を中心に。候補で、比呂と古賀は上がっていたが、柳も加わって、正式に呪文が使える様になった」
会話は続く。