ゴミ箱

□ぱんつ
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今日は松永のもとに来ていた。
利害の一致で一時的に組んだ同盟ではあるが、この松永という男、世に流れている噂と違い、騙し合いの駆け引きには向いていないと思わせらるることが多い。

我の言うままにことを進めるなど…、馬鹿なのか、それとも今のこの状況すら策略なのか………。



「松永」

「なんだ」

「ここはこうして…、
こうした方がいいのではないか」


最初に松永が用意していた策より、より我に益が有るように策を練り直させる。
今は同盟相手かも知れぬが、敵の言うことを素直に聞いて確かめもせず簡単に策を切り替えるなど……。本当に馬鹿かこいつは。


「………。」

「…いただこう。」

伝説、と呼ばれている黒い忍が我に茶と薄皮饅頭をもってくる。
傍に控えていた捨て駒に毒味をさせてから口に含めば、懐かしい味が口に広がった。

「これは、我が城の城下町にある饅頭屋の饅頭ではないか」

しかもまだ少し温かい。蒸したてだろうか。

高松城からここまではかなりの距離があるというのに、なんという恐ろしい忍だ。


「………欲しいな」

「なにがだ」

「あの黒いのだ。貴様には勿体無い」
出された茶をすする。
普通に……、いや、女中の入れたものとなんらかわりない美味さだ。
こんなこともお手のものなのか、優秀な忍というのは。
そういえば武田のところの忍もそうであったな。

「欲しい」

「そう言われても、卿には少々大きいと思うが………、」

「我があれをつかいこなせぬと思っているのか」

貴様より上手く扱える自身もある。というか貴様の元においておくなど勿体無いわ!!

「そ、そうか…、すぐもってこさせよう」

松永が二回手を叩いた瞬間、すぐ伝説の忍が現れる。
その手には、黒い褌が握られていた。


「……、なんの戯れぞ」

「まさか卿がそのように大胆だとは…、つゆも思っていなかった。
さぁこれを穿いて床を共に…!!」

「寄るな変態がぁぁあああ!!!」






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