ゴミ箱
□破簾恥!
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色恋沙汰など、馬鹿馬鹿しい。
その様な得体の知れぬ物に傾倒する奴等の気が知れなかった。
特に、我をその対象とする奴等の。
衆道は我だとて心得ておる。だが、我は一武将であり気高い毛利の当主だ。その我が、男に、抱かれるなど!!
言葉にするだけでも吐き気がする。
「というわけだ。帰れ」
「も、もとなりどのぉぉうっ!!
せっかく甲斐から走ってまいりましたのにぃ!!!!」
近寄ってきたすべての元凶とも言えるべき男を足蹴にする。
その時丁度茶を持ってきた駒が同盟がなんたらかんたらとうるさくなった。
「ええい!!うるさい!!
こやつと甘味処に連れ合う様になってから、我にその手のやからが多くなったのだ!!」
「それは真でござるか!?」
足蹴にしていた方の足をとられ、思わずつんのめる。
転けるのは武士としての意地で耐えたが、そのせいで真田の頭突きをまともにくらってしまった。
「…………っ!!」
「も、申し訳ない!!大丈夫でござるか?」
目に涙が滲むのを実感した。
なんという石頭だこやつは…っ!!
「き、さまぁ…っ」
痛む鼻を押さえて真田を睨む。
その瞬間、中腰のままあたふたしていた奴は前屈みになった。
「も、元就殿…、その、それは反則でござる……。」
ぷちっ
「日輪に捧げ奉らん!!」
「とのぉぉぉお!!お止めくだされぇぇえ!!」
「同盟相手なのですよ、同・盟・相・手!!」
「知るかぁぁぁぁああ!!!!」
「怒っている元就殿も大変うるわし「だまれぇぇぇえい!!!」