□未定・執筆中。
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苦しい

この思いを抑える術を
オレは知らない

諦めようなんて思わない

だけど

どうしたら貴方はオレだけを見てくれるだろう












「せんせ〜、オハヨウ御座いまーす」
「おぅ、はよ」
「おっはよーごぜいや〜す」
「はよっ、す」
蝉も五月蝿くなる6月半ば
朝、眠そうに登校してくる生徒達を校門の側に立って校舎へと見送る

AM8:26
もう門に入ってくる生徒は遅刻と宣言される時間

「っはよーございま〜す」

陽に輝いて光るぼさぼさの銀色天然パーマ、
やる気のない死んだ魚のような瞳を、さらに眠たそうに垂れさせて
「土方センセー、今日もせくすぃ〜ですねー」
いきなりセクハラ発言をかますそいつは
「いや〜、交差点で食パンくわえた女子高生とぶつかっちゃいまして〜」
全校生徒寮制なので直ぐバレルのに、ふざけて嘘を付く
「絶対ウソだろ、大体学校来る道のりに、交差点なんてねーだろ!」
土方が吼える




「3年Z組坂田銀時、遅刻だ、っていうかお前今年で何回目?!
受験生のくせに」
と、記帳を見て土方が吹き出す

「少なくとも一億三千万百五十六回よりは
少ない回数だと思いますけど〜?」

土方のコメカミに青筋が浮かび上がる

「ていうかセンセ〜、早くしてくれないとHRおわっちゃうんですけど〜?」
「・・・・・・!!」

土方の青筋が更に太くなる

「もういい、
お前と話してると不愉快だ!
さっさと教室行け、」

教師としては些か危ない発言を気にする事も無く

「はいは〜い、」

銀時はヘラへラ笑いながら校舎の方へと走っていく
それこそ、そのスピードで走ってこれば遅刻は免れたんじゃないかと思うぐらいの速さで

土方の尻を撫で逃げしながら

「さ、ささ、
坂田ああぁぁぁぁ!!」

生徒数の割にはヤケに広いグランドに
土方の怒声が虚しく響き渡っていった
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