おかわり
□アイス
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ジリジリ…
ミーンミン
暑い、日差しが強すぎる日。
こんな日は家に居たい。
一歩たりとも外へ出たくない。
ジリジリ
楽斗がため息と共に何となく窓を開けた。
涼しい部屋に、外の暑い風が入ってくる。
楽斗は少し眉間に皺を寄せた。
パタパタ…
小さな足音に気付き、楽斗がマンションから下を見下ろした。
すると、何やら急いで走る子供がいた。
あれは、昨日知り合った堂本剛。
目の前で派手に転けたのを手当してやったのだ。
手当といっても、擦りむいた膝を舐めてやり、大丈夫だと頭を撫でてやっただけ。
子供は好きでは無い楽斗だが、その堂本剛と言う子供は、やたらと可愛く感じた。
そのまま下を見ていると、
『また転けるよ…』
思った途端
べちゃ。
『ほら…』
心で零した時には、楽斗は部屋を出ていた。
早く側に行ってやらないと。
剛は泣いてしまう。
何故こんなに急いでいるのか、楽斗にも解らなかった。
はぁ…っ
「ふぇっ」
はぁ…
息をきらしたのは何時ぶりだろうか。