おかわり

□threeONthree
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「鏡って、不思議やねんなぁ…」

剛は今鏡にハマっていた。

色々な鏡を集めたり、鏡にまつわる本を読みあさる。

鏡の国から始まり、鏡の呪い。鏡の不思議まで。


そんな時、とある骨董品を揃える店に出会った。

変わったものや、不思議な色が大好きな剛は、迷わずそこに入った。


「いらっしゃい」


ぽつりと漏らされた店主の言葉。

剛はそれっぽい雰囲気にワクワクした。



キラリ


差し込む光に反射して、店の奥で何かが光った。

何だろうと導かれる様に奥に入ると、古いが、美しく光りを放つ鏡があった。


「…うわ…っ」


剛は見た瞬間に欲しくなってしまい、店主に話しかけた。

「おじぃさん、この鏡なんぼなん?」

剛の言葉に、ズレた眼鏡をちょいと上に上げて、どこかニヤリと笑った気がした。

「その鏡、不思議な鏡なんや」

「不思議?」

店主がゆっくり歩み、鏡の縁を撫でる

「映した人を現実化する言われてる。しかし人選びよるみたいでなぁ…詳しくはワシにもよぅ解らん」


ワクワク…今の剛の心をくすぐるには、もってこいの鏡だった。
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