雲雀さん夢
あーぁ。
どうしてサクラクラ病なんてこの世に存在してるのかしら。
*ひらひら*
学校帰りにいつも通るこの道にも、春がやってきたようで。
「こんなに綺麗に桜が咲いても、一人で見たところでねぇ」
春の彩りが木々に舞い降りたようで。
「風情を感じないわけじゃないんだけどねぇ」
なんだかあまり面白くないのは、隣にあの人がいないからかしら?
なんちゃって。
「和みはするんだけどね〜」
春の日差しを浴びながら道を歩いていると、とんだ掘り出し物を発見しました。
「おやまあ」
「遅い」
掘り出し物は学ランを羽織った少年でした。
ベンチに仰向けで寝転がってる雲雀さんなんてめったに見れないわね。
「何してるの?」
「何って、無防備な雲雀さんなんてひじょーに珍しいからカメラに収めとこうと思っただけですが」
携帯より、写メール機動確認しました。
漢字間違ってませんからね。
そんな折り、雲雀さんも機動しました。
「思うだけに止めておかないと」
「おかないと?」
「咬み殺すよ」
「あれ?電池切れちゃった。ざんねーん☆」
機動した雲雀さんに立ち向かう勇気なんてありません。
とりあえずトゥンファーしまおうか雲雀君。
…いや、うそ、ごめんなさい。
トゥンファー向けないで。
冗談ですって雲雀様。
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