「乱菊さん!これは女性死神協会存続の危機なんですよ!」

大げさなのよね。
七緒は、昔から。

「あたしに何を……させたいのよ?」
一応、聞いてみる。
「日番谷冬獅郎写真集第二段!ライオンハート(仮)のカメラマンを是非」
「嫌」
容赦ない即答に、七緒はガックリ肩を落とした。
「…冬のライオンは面白がってたじゃないですか〜」
「バッカね〜」
ヒラヒラと手を震る。「あの時は副隊長。今は妻よ!あ〜んな冬獅郎さんや、こぉーんな冬獅郎さん見せたくないわよ。ファンが増加するわよ」
何を撮ったんですか?一体??七緒は内心突っ込む。
あ〜んなやこぉーんなは、流石に過激すぎて、掲載されずに流れたのを彼女は、知らない。
「いやいやいやいや、考えてみて下さい!乱菊さんにデレデレな隊長。良い夫に成り下がった隊長。家族サービスんする隊長。独身なだけ京楽のがマシですよ。モテますか?引きますよ!」
「………何か。どさくさに紛れてかなり失礼な事言ってるわよ」
七緒の興奮する様子を眺めながら、乱菊は高速で+−を計算する。「写真集出すと皆引く?」
「そりゃあたし自身。二人のラブラブは時々ウザいってリアルに思いますし」
「………」
こいつ。以外に言うわね。
「でも…それじゃ皆買わないかもしれないじゃない」
「大丈夫です。冬のライオン天文学的に売れましたから。買いますよ。うちらとしたらとりあえず買って貰えたら良いから」
「…分かった。ただし条件がある。」
乱菊は片手を広げる。「儲けは折半よ!」
「なっ!」
半分!?
相変わらず只では起きないと言うか……。
「……せめて、4、6!!」
「無理」
譲る気は皆無らしい。「……仕方ないです。こちらとしたら乱菊さんの協力が全てですし」
ため息を付き、大きく頭を下げた。


瞬間。
七緒がほくそ笑んだのを乱菊は知らない。

[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ