小説
□嫌 者
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〜二回戦〜
ダイゴはスタメンからはずれていた。
ダイゴは暗いままベンチに座り試合観戦
キャプテンが試合にでれないためキャプテンマークは柚樹がつけることに。
一回戦で引き締められたモチベーションが継続し、
この試合は危なげなく勝利した。
4ー0
週が変わり次の試合までに調整を目的とした練習が続いた。
〜そんなある日〜
いつまでたってもダイゴは元気がなかった。
それでも練習中はみんなに気付かれないようにチームを鼓舞する声をだしていた。
しかし、3年間一緒にいた3年生にはいつもと違うということがわかった。
その日の練習後
皆は自分の長所をのばす、短所を克服するような自主練習をしている中、
ダイゴが教官室にはいって行くのを柚樹はたまたま見つけた。
ダイゴ「失礼します。」
財前「どうした?」
ダイゴ「……キャプテンを…辞めようと思います。」
散々悩んできめたことだったんだと思う。
この時教官室は風の通りをよくするために扉は全開だった。
そこをちょうどボール広いをしているこなたは聞いてしまった。
財前「なんで?」
だいたいわかっているが確認のために理由をきいた
ダイゴ「自分は皆に流されてあんな油断をつくってしまいました。キャプテンとしてやるべきことをやらず、チームは危うく負けるとこでした。
自分はキャプテンの器じゃない。ゆずのほうがよっぽどキャプテンに向いてると思います。ゆずがキャプテンのほうがチームのためになると思います。」
あの円陣の時、ただ一人だけ集中していたのは柚樹だけだった。
現に決定的なチャンスをつくったのはほとんど柚樹だった。
柚樹はチームで誰よりも勝ちたがっているのは皆しっていて、その熱い気持ちは自分より柚樹がキャプテンの方がいいと、そうダイゴに思わせてしまった。
財前「……そうか。でもそれってさぁ。逃げでしかないよね?」
ダイゴ「えっ?!」
図星だった。
キャプテンという立場から逃げようとしていた。
「自分より適任の奴がいる」
ただの逃げだった。
殴られたから逃げたんじゃない。
柚樹のほうがチームのためになる。
これもただのいいわけ。