小説

□島 音
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試合のあとのミーティング


財前「…完全に俺達の負けだ。攻撃は攻めきれず、守備は完壁に崩された。
そして隙につけこまれた。
あんな形の点を卑怯と思うか?」



ダイゴ「いえ。」



確かに決勝点は正々堂々とは言えない。

しかしダイゴは はい とは答えなかった。


それすらもサッカーだから。


それを認めなければサッカーをも認めないのと同じだったから



財前「あいつらはまぎれもなく勝負の鬼だった。どんな形にせよ点をとった者が勝つ。
どんなに闘い方でも勝った者が勝ちなんだ。
俺達のインターハイはおわった。
追うべきものは1つになった。
選手権はかならず勝ちにいくぞ」



一同「はい」


勝ちたかった
しかし陵桜の選手は気持ちを切り替えはじめていた


サッカー部専用バスで陵桜高校までかえってきた


帰りのバス内は静かだった


負けて騒ぐものはいなかった。




その中でも京介、柚樹、太陽、そして要の落ち込みようは激しかった。



「俺が点をとっていたら」

「とらせていたら」


「俺がふせいでいれば」



そんな心境が彼等を成長させるのは近い未来の話だった。


みんなが帰る一足さきに柚樹は帰った。



こなたもそれについていった。



負けて機嫌が悪そうだったのでそばにいないで遠めにいた。



電車にのり柚樹はいつもと違うところで降りた。



電車にはいつもいないはずのところに京介がいて、こなたを見つけ話かけてきた。



京介「俺らの秘密の場所くるか?」



秘密の場所っていわれて興味がわいた。


ついていくことに。


柚樹は先にいき、京介とこなたは柚樹にばれないように歩いた。



こなた「ねぇどこいくの?」


京介「秘密だって」



数十分後

ある公園?のようなところについた。


そこには人の気配がまるでしない



車の音もわずかしかしこえないほどのところだった。


柚樹が階段をあがりそこにあった椅子にすわった。


京介は柚樹から見えないところにこなたを座らせた。


柚樹とこなたの間には高い段差があったが、意外に二人の距離は近かった。


そのあと京介は柚樹にメールをうった。





こなた「なにするの?」


京介「しっ!しずかにしろ。もうすぐだから。」


上の方から音がしてきた。




笛の音。



すごく綺麗でどこか沖縄みたいな島を連想させるような曲。
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