小説

□披 露
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夏休みももうすぐ終わり。



そんな中、財前が倒れてしまった。



京介「鬼が倒れたぞ」



合宿あたりからでてきた罵倒もあって京介は喜んでいた。




最近言われた罵倒は

「下手くそ!」


「ヘボFW!」


「死ね!」


などなど



言われるたびに京介はムキになって練習した。

財前になにも言わせないほど完璧なプレーをするために。



財前がたおれた事によりしばらく練習はダイゴが指揮することに。


数週間がたった。


「たいしたことない」といって何で倒れたのか説明のないまま財前は復活していた。


前より痩せている印象をうけた



そして学校がはじまる。

久々の授業。最後の大会も近付く中、頭のなかはサッカーでいっぱい。

そんな部活がない放課後


柚樹「こなたいくぞー。」

こなた「えっ?どこに?」

柚樹「俺の買い物!」


前はこなたの買い物につきあったのだからと軽く強引に誘われ柚樹に付き合うことに。

行き着いた場所はサッカーショップ



そこで柚樹は値段表示されてないスパイクを手にとり、はいてみた。


柚樹「うはっ!ドンピシャ!」

そのスパイクは柚樹の足にピッタリあっていた。
清潔感と落ち着いた感じを会わせ持つ白が主体。そして燃えるような赤のデザインが一際目立つそんなスパイク。

そのスパイクの値段を店員に聞いてみたら



店員「1万5000円ですね。」



柚樹「それ戻しといてください。」


即答で買うのを諦めた。


こなた「どうして?」


柚樹「あんな高いの買えん。」


柚樹の家は貧乏だ。母洋子しか働いておらず柚樹はそれを気づかいサッカーを始めて5000円以上のスパイクを買ったことがない。


今はいているスパイクのポイントがだいぶ削れてきたので今日買いにきたのだった。

そもそもスパイクが5000円以下のものはなかなかない。それでも柚樹はここまでできるだけ安く自分の足に合うやつで大特価のスパイクを選んできた。


しかし今回は買えるスパイクがなかったため退散した。


こなた「スパイクどうするの?」


柚樹「んっ?まぁ今のところはあれで大丈夫かな。やろうと思えばできるし。」

こなた「………。」

もうすぐ大会。

大会が始まる前の段階での最後の練習試合をした。

相手は埼玉大学。


今までやってきたこと。考えてきたセットプレー。夏に出された三人への課題をすべてマスターし、強豪大学相手にどこまでやれるか。
力を計るにはうってつけの相手だ。


試合前〜


財前「大会前最後の練習試合だ。だが負けたら引退だと思え。
負けるつもりなんぞさらさらねぇ。
暴れてこい!英雄は誰だ!」


一同「はい!(俺だ!)」



試合開始〜


こなた「勝てますかね?」

以前だったら財前はきっぱり「勝てねぇ」
そういった。


財前「そんなのわからねぇ。今のあいつらならな。
勝負に絶対はない。」


日々の練習、練習のあとの自主練習を見てきたこなたは自信をもって負けないと言い切れた。

今日のスタメンは

FWメグ 京介
LMF柚樹
OMF太陽
CBダイゴ
GK要

のいつもどうり
ダイゴは夏からかなりのスピードで成長した。すでにCBが板についていてチームになくてはならない存在になっていた。
前半は互角の試合を展開

最後の大会用戦術コーナーキック編を披露した。しかしシュートまで成功したが相手キーパーのファインセーブによりゴールをわることはできず

前半終了


0-0


財前「朝比奈!幸村!京介!残り10分になったら一度だけアレをやれ。」


財前の言うアレ

それは夏合宿の時にだした課題だった。


後半開始〜


開始10分で陵桜は失点してしまう。


ダイゴを中心にその場で即座に失点の原因、改善点を見い出す。同じミスを繰り返さないために。彼等は試合を通して成長する。


試合以上の練習はない
とはよくいったものである。

0-1


残り10分になった。
これくらいの時間帯からは負けているほうが押しはじめるのはどの試合でもほとんどである。

なぜだかはわからないが試合にかける想いと勝利への執念がそうさせるのかもしれない。


耐えきるか


攻めきれるか
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