小説
□間 違
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次の日
日々練習は激しくなるが、財前先生が目指してるような「質の高い練習」とは程遠いらしい。
今日は練習の最後に走り込みをした。
メニューはインターバル走。
サッカーグランドの横に一列で並び行きは35秒でいき、帰りは13秒で帰ってくるというメニューだった。
マネージャーだったこなたは秒読み係になった。
走りの時になったらめっきり声がへったチームに財前先生から喝がはいる。
財前「行きの35秒で声だす奴はいないのかぁー!!おらぁ3年!!お前らがチーム引っ張れよ!!」
ダイゴ「走りきるぞぉ!!」
一同「おぉ!!」
こなたからすればありえない光景だった。
息があがり呼吸をととのえたいところを大声でチームを鼓舞することはみてるだけのこなたにとっても凄みを感じた。
でも三年の声かけに対してみんながついてくる。ほんとうに良いチームワークだと思った。
が、実はそうでもなかった。
〜週末〜
今日は練習試合。財前先生は特例がないかぎり週末はかならず練習試合をいれるといっていた。
今日の相手は埼玉大学。
★こなた調査★
埼玉学園大学
埼玉県のトッププレーヤー達がほとんどあつまる超強豪。
ユズの先輩たちも何人かサッカー部に所属している。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
財前「今日の相手は大学生だ。力も高さも技術もあっちのほうが上だ。お前らが勝てるものってなんだ?神谷。」
財前の問いにキャプテンであるダイゴが指名された。
ダイゴ「チームワークです。」
財前「そう。チームワークで勝ってこい。いけ!」
両チームが整列してあいさつをすませ円陣をくんでいる時、こなたは財前にはなしかけた。スコアラー的な役をまかされたこなたは財前の近くに座っていた。
こなた「先生。今日みんな勝てますかね?」
財前「ん?勝てねぇ」
こなた「は?」
財前ははっきりと自信満々にこたえた。
財前「しかも圧倒的に負けるから。ちゃんと記入たのむぞ。」
こなた「…はい。」
自分のチームが圧倒的に負けるなんていう監督がいるのかと驚くこなた。